#18 高松宮記念、一応振り返っておきますか

2020/03/30 16:51

会員の皆さん、いつもお世話になります。

高松宮記念当日は、朝から天気が悪く、どうしようもないなと考えていました。
良馬場だったら、かなり期待度が高かったレースでしたからね。

「道悪では、あまりお金は使えない」と、そう思っていました。
しかし中山が3R以降中止になったことで、いよいよ買うレースがなくなる。
これではあまりにも面白くないということで、G1は普通に買うことに。

良馬場前提でしたが、本命はダイアトニックと、早くから決めていました。
内枠を引きさえすれば、間違いなく勝ち負けと思っていましたので。
枠順が3番に決まり、あとは天気だけと。そういうレースでしたね。

稍重なら問題ないと思っていました。
これはレースや調教を見ていて、なんとなく感じるものです。
あの馬の走り方って、あまり脚を上げないと思いませんか?
脚を叩きつけるというより、スナップを効かせて進んでいく走法です。
ですから多分、馬場に脚を取られることは、少ないんじゃないかと想像していました。
あくまでも、想像の世界ですが。

能力に関しては、これまでの戦績から判断できます。
特に阪急杯はスプリント戦に対応できることを、十分に証明していました。
後方待機の馬を先行させたにも関わらず、3番手辺りを折り合って追走できました。
直線では一旦完全に抜け出しましたので、足も溜まっていたと思われます。
本当の適性はスプリント戦にあると、強く印象づけるものでした。

その阪急杯は、残念ながら2着降着となっていました。
北村はこれにより、当然ながら騎乗停止。
今回の鞍上も変更の可能性があると、個人的には感じていました。
しかし今回も連続騎乗の依頼が、彼に届いていました。
これは相当、北村は内心期するものがあったはずです。
普段以上に結果に拘っているはずと、これも勝手に想像していました。
馬の能力は重要ですが、それを引き出すのは騎手の手腕です。
本命にするに相応しい、シチュエーションではありました。

今回はマイル路線からの参戦が多く、同時に有力馬の乗り替わりもありました。
その点においても、乗り馴れている騎手が騎乗することは、有利に働きます。
タワーオブロンドンやグランアレグリアなど、ルメールから日本人への乗り替わりです。
決して下手ではありませんが、プラスかマイナスかと聞かれたら、プラスと答える人は少ないでしょう。
まして距離短縮で、レース運びは難しくなります。
仕掛けのタイミングは一瞬の判断が求められ、初騎乗で対応できるかどうか。
ここは疑問に感じていました。

レースはモズスーパーフレアが、離して逃げる展開。
馬場状態を考えると、前半のペース自体は速かったです。
しかし形の上では、完全に単騎逃げ。離れた2番手がセイウンコウセイでは、プレッシャーはゼロです。
3番手以降はスプリントのG1としては団子で、厳しい流れではなかったと思います。
「まずい」と思いました。モズの逃げ切りがあると。
外枠の馬や、外を追走する馬には、チャンスがない流れです。

ダイアトニックは内目を追走していましたので、馬場の良い所に持ち出せばという形。
最内は荒れてきており、押し込められるのは勘弁でした。
それまでのレースは結構外差しが決まっていましたが、G1となると、また別です。
先行馬も強いですし、元々大外一気は困難なレース。
内容的には、ほぼ想定通りの走りをしてくれたと思います。

モズを掴まえてくれればと思っていたところ、すぐ外に勢いがある馬が。
これが、クリノガウディーでした。
ここまで1勝しかしていない、私にとっては完全な伏兵。
ダイアトニックとは逆で、マイルで溜めた方が良いと、判断していた馬です。
今回は後方で溜めると思っていましたので、あの位置を追走していたのは意外でした。
パワーのいる馬場も、良かったんだと思います。
勢いが凄くて、「まさか1勝馬に負けるのか」と泣けてきそうでした。

それでも追い比べに持ち込めばというところで、例の斜行が起こってしまいます。
ダイアトニックは前をカットされ、完全に一旦ブレーキ。
モズも被害を受けましたが、これは脚もあがっていましたし、影響は少なかったと思います。
あの時点で、単勝は諦めました。
ゴールは目の前で、あれを差し返すのは不可能です。
外からはびっくりするような脚で、グランアレグリアも突っ込んできました。
「あー、4着だ」と観念しました。

しかしここで、審議のランプ。
少し前から審議のルールが変わって、最近は滅多に審議は行われません。
審議になるということは、それぐらい勝敗を左右する、大きな事象があったという判断です。
「降着があるな」と、その時点で確信していました。
ただ同時に、「仮に降着になっても、ダイアトニックの単勝はない」。
その現実の方が、気持ちの上では大きかったです。
「あっても複勝。まぁ、ハズレるよりマシか」という心境ですね。
結果はクリノガウディーが降着で、3着に繰り上がり、複勝のみ的中。
複雑な思いで、阪神の12Rを購入したと。そういう流れでした。

あの斜行がなかったら、ダイアトニックは勝てたのか?
これは想像でしかありません。
想像でしかありませんが、恐らくクリノとの叩き合いになり、最後にグランが突っ込んできて3着。
勝ち負けを演じたのは、クリノとダイアトニックだったかなと。
そんな印象は受けました。人によって、見方は違うと思います。
想像しても、そこまでですね。
基本終わったことですから、ここで振り返ったところで、結果は変わりませんし。
レースの見立ては間違っていなかったということで。それで良いかと思います。

和田も滅多にないチャンスですから、そりゃ必死に追うでしょう。
ただ馬の特長は知っていたはずですし、もうベテランですからね。
あそこは冷静に、コース取りしてほしかったです。それができる騎手ですからね。

グランアレグリアは、文句なしに強かったです。
距離短縮と馬場がどうかと思いましたが、相当な能力ですね。
今回は、高松宮記念を勝つレースができなかっただけという印象です。
マイルは長いと思います。レース選択が難しいタイプですが、海外を含めて短距離ならですね。

ダノンスマッシュは、毎回感じますが、少し人気し過ぎだと思います。
なんて言うか、大物感とか威圧感までは感じません。
崩れはしませんが、G1で勝ち負けという器ですかね。
右回りの方がベターなのは、明らかだと思います。
G3では常に人気になりますし、買いにくい馬ですね。

タワーオブロンドンについては、やっぱり馬場でしょうかね。
大型馬ですが、道悪では能力が半減されるタイプかも知れません。
セントウルSとスプリンターズSを圧勝しましたが、その前の北海道では、取りこぼしています。
速い時計の決着にならないと、この馬には厳しいんではないかと思い、私は軽視していました。
初騎乗でしたが、一流が乗っていますからね。
福永をどうこう言う人もいますが、あまり関係ないと思います。
彼は中京は上手いですからね。
時々ビックリするぐらい下手ですが、それは競馬には付き物です。
騎手のせいにするぐらいなら、馬券は買わない方が良いです。

モズアスコットとノームコア。
これは枠も条件も向きませんでした。売れる方がおかしいと思います。

シヴァージが追い込んで5着。
道悪も良いですし、自分の競馬に徹した結果ですね。
だいたいこれぐらいと思っていましたので、想定内でした。
重賞で勝ち負けするには、色々恵まれないとですね。

最後に、アイラブテーラーについて。
この馬は当週の追い切りをせずに、ここに臨んできました。
これ、しなかったんじゃなくて、出来なかったんだと思います。
追い切りをしない状態で、当日の馬体重はマイナス8キロ。
いい感じで成長していたのに、ちょっとあり得ないチョンボですね。
まともな状態でなかったのは明白で、出走すること自体、問題ではなかったかと思います。
馬場や左回りを敗因にあげていましたが、それ以前の問題ではないでしょうか。
万全な状態ではないのに、G1に出走させるのだけは、勘弁してほしいですね。
馬も騎手も、気の毒だと感じました。

今回感じたのは、だいたい以上です。

まぁレースが終わった後は、好きなように言えるんですよ。
グリーンチャンネルの、検証番組だってそうです。
「そんなこと言われなくても、レースを見れば分かる」という内容ばっかりです。
ですから普段、あまり回顧には時間を割いていません。
皆さんが自分なりに回顧することは、次に向けて大事だと思います。
数字を意識しながら、自分なりの注目馬として、ストックしていくのも良いと思いますしね。

私の場合、次に出走してきた時に「あのレースでこうだったから」という感じで、お伝えしています。
SNSでは、公にすることはありません。
知ったかぶりでアレコレ発信している人もいますが、「そんなこと知ってる」と感じるものばかりです。
あれなんで、わざわざSNSに書き込むんですかね?
本当に価値がある情報なら、私なら自分と会員さんだけで共有しますけど。
まぁ巷に溢れる情報なんて、たいした価値はないものです。これは競馬に限らずです。
毎週の予想の根拠に、有益な情報は込めていこうと思います。

今後しっかり時間が取れれば、レース回顧にも取り組んでいきます。
週末はすぐにやってきますので、毎週必ずとは、お約束できませんが。

今年の高松宮記念は複勝だけでしたが、まぁ良かったんじゃないでしょうか。
ということにしておきます。